投資インフルエンサーや独立系ファイナンシャルプランナーが口を揃えて「買ってはいけない」と警告する背景には、単なる感情論ではなく、構造的な3つの障壁が存在します。
1. 複利運用の機会損失が致命的である点
長期投資において資産を爆発的に増やすエンジンは「得られた利益を再投資することによる複利効果」です。しかし、世界のベスト毎月決算型は、生まれた利益(あるいは元本)を毎月強制的に投資家へ払い出します。課税口座であれば払い出しのたびに20.315%の税金が差し引かれ、再投資の効率は劇的に低下します。20代から50代の「資産をこれから築く層」にとって、この仕組みは合理的ではありません。
2. 対面販売における営業インセンティブの歪み
メガバンクや地方銀行の店頭において、なぜこのファンドが執拗に推奨されてきたのか。理由はシンプルで、販売会社に入る信託報酬の取り分が高額だからです。ネット証券の台頭により手数料ビジネスが崩壊する中、高齢者の退職金を狙い撃ちできる高マージン商品として重宝されてきた歴史的経緯があります。
3. 下落相場における基準価額の不可逆的な毀損
市場が好調なときは、株価上昇分から分配金を出せるため問題は表面化しません。しかし世界的な株安局面に見舞われた際、基準価額が下がっているにもかかわらず1万口あたり150円の分配金を支払い続ければ、ファンドの純資産は急速に目減りします。一度大きく削られた元本は、その後の市場回復期においても元の水準に戻りにくくなるという「下値非対称性」を抱えています。