ネット上では時折、「巣鴨事件の長男はその後自ら命を絶った」「子供たちは全員行方不明になった」といった根拠のない憶測やデマが散見されます。しかし、公的記録および当時の関係者取材によって判明している事実は異なります。
暴行死の共謀者として家庭裁判所に送致された長男(当時14歳)は、自身も深刻なネグレクトの被害者であり、不良少年グループから脅迫を受けていた事実が認められ、少年院ではなく教護院(現在の児童自立支援施設)へ送致される保護処分となりました。施設において長男は、それまで受けることのできなかった教育を受け、読み書きを学び直しました。その後、施設を退所して自立し、運送業などの職に就いて真面目に生活を営んでいることが、当時の支援者や取材陣によって確認されています。
衰弱状態で保護された当時7歳の長女と、発見時に健康を害していた子供については、一時保護された後に乳児院や児童養護施設へと措置されました。長女はその後、心ある里親に引き取られて健やかに育ち、成人して社会人となっています。2026年現在、生き残った子供たちはそれぞれ40代から50代を迎えており、過去の過酷な出自を乗り越え、実社会の中で静かに、一般市民として自立した暮らしを守り続けています。