マーケットの中心でひときわ存在感を放っているのが、世界的に有名なドイツのクリスマス用品専門店「ケーテ・ウォルファルト」だ。本店があるローテンブルクの街並みを思わせる店舗装飾の前に、開場直後から長い列ができる。職人が一つひとつ手作業で彫り上げ、丁寧に彩色を施した木製オーナメントやくるみ割り人形は、まさに一生ものの工芸品と言っていい。
2026年の注目は、六本木会場限定でリリースされたオリジナルデザインの「クリスマスタワー」だ。繊細な彫刻が施された木製プロペラが、キャンドルの上昇気流に乗ってゆっくりと回転する。その幻想的な陰影を見つめていると、都会の喧騒がふっと遠のいていくのを感じる。毎年コレクションを増やしているという都内在住の女性は、「この職人技に触れると、冬が来たことを実感します」と目を輝かせて語ってくれた。