「蛇口から出る水をそのまま飲める」と公的に認められている国は、地球上に存在する約200のカ国・地域のうち、わずか15カ国前後に留まっている。日本の国土交通省がまとめた世界各国の水道事情に関する分析を見ても、殺菌処理なし、あるいは簡易な管理のみで安全に飲用できる水道システムを全国規模で維持している地域は、極めて限られた存在だ。
国際的な水衛生の評価軸を担う世界保健機関(WHO)や国際連合児童基金(UNICEF)による共同モニタリングプログラム(JMP)でも、安全に管理された飲料水サービスへのアクセス向上は最重要課題とされる。配管網の劣化や過疎化に伴う設備維持の不備、水源汚染など、課題は多岐にわたり、2026年現在においても真に安全な水道水を享受できる領域は世界の一部に過ぎない。