「一本橋こちょこちょには、あまり知られていない2番がある」という言説も、親たちの間で根強く囁かれています。結論から言えば、文部科学省の唱歌のように固定された「唯一絶対の公式2番」は存在しません。しかし、保育士の手遊び歌として現場で歌い継がれる中で、子どもを飽きさせないために発展した複数の「2番バリエーション」や替え歌が確実に息づいています。
保育現場や児童館での実地ヒアリングによると、最も広く歌われている2番の代表例は、対象を腕から「脚」へと移行させるバリエーションです。
【現場で親しまれている2番の歌詞例】
「にほんばし(二本橋) こちょこちょ
たたいて つねって
かいだん のぼって
おへそを こちょこちょ!」
1番で片腕を使った後、2番では赤ちゃんの両足を「二本橋」に見立てて足裏から太ももへと指を滑らせ、最終的にお腹やおへそをくすぐる遊びへと発展させます。全身を使ったダイナミックな触れ合いに子どもたちは大歓声をあげます。
さらに、四季折々の情景や擬音を取り入れた一本橋こちょこちょ 替え歌も豊富に存在します。「雨が降ってきた、ポツポツポツ」「カミナリがゴロゴロ、ドカン!」と指先で雨粒を表現したり、階段を「エレベーターが一気に上がります、ウィーン」と変化させたりと、子どもの年齢や興味に合わせて無限にアレンジできる柔軟性こそが、この歌が半世紀以上にわたり愛され続ける真の理由と言えます。