ネット上のうちわ作りチュートリアルには、現場の実態と乖離した情報が散見されます。特に注意すべき2つの大きな誤解を解説します。
第一に、「反射シートやホログラムを使えば使うほど目立つ」という誤解です。実際には、強烈なピンスポットライトやレーザーが反射素材に当たると激しく白飛びし、演者側からは文字が完全に発光して判読不能になります。さらに、多くの公式コンサート規定では「周囲の観客の視界を妨げる反射材の使用」が禁止事項に指定されています。最も確実に読まれるのは、反射しない蛍光イエローや蛍光ピンクの画用紙に、太い黒フチと白フチを重ねたマットな配色です。
第二に、「おしゃれな英語や漢字を多用した方が目を引く」という思い込みです。英語の筆記体や難解な漢字はデザイン性が高い反面、瞬発的な理解速度を大幅に低下させます。「すき」「だいすき」「プロポーズして」といったストレートなひらがな表現こそが、人間の視覚野へ最短で感情を伝達するトリガーとなります。