大久野島を訪れる際、知っておくべき最大の盲点は「島内ではウサギの餌は一切販売されていない」という点です。休暇村の売店を含め、島内で餌を購入することはできません。餌を与える場合は、本土側のフェリー乗り場周辺の売店やコンビニで事前に調達して持ち込む必要があります。
そして現在、島内では持続可能な共生のために大久野島のうさぎの餌やりルールが徹底して定められています。
- 道路・園路の中央やスロープでは餌をやらない:無料送迎バスや工事車両、サイクリング利用者の自転車との接触事故を防ぐため、給餌は必ず安全な広場や路肩で行う必要があります。
- 残った餌は絶対に放置せず持ち帰る:腐敗した野菜やペレットは土壌を汚染し、カラスやイノシシを引き寄せる元凶となります。「食べ残しはすべて回収してゴミ箱または持ち帰り」が鉄則です。
- 人間の加工食品や危険な野菜は与えない:パン、スナック菓子、麺類などの炭水化物は腸内細菌叢を破壊し致死的な腸性毒血症を引き起こします。また、玉ねぎ・長ネギ・ニラ・ニンニクなどのユリ科植物、アボカド、じゃがいもの芽は猛毒です。最適なのは市販のウサギ用ドライペレットや新鮮な牧草(チモシー)です。
- 追いかけない・抱っこしない・触らない:追い回す行為は多大なストレスを与えます。口元に手を差し出すことも噛傷事故防止の観点から禁止されています。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
生態系と観光が調和を取り戻しつつある今、大久野島への渡航が有意義な体験になるかどうかは、旅行者のスタンスに大きく依存します。
【訪れることを強くおすすめできる人】
・野生動物としての習性を尊重し、一定の距離感を保ちながら観察できる人
・自然の景観美とともに、毒ガス資料館や戦争遺構を通じて歴史の教訓を真摯に学びたい人
・島独自の厳しい環境保全ルール(ゴミの持ち帰り、餌の管理)を率先して遵守できる人
【計画を慎重に再検討すべき人】
・「ペットカフェ」のようにウサギを抱きしめたり、膝の上に乗せて触れ合いたい人
・子どもに動物との自由な触れ合いをさせたいが、注意書きを遵守させることが難しい家庭
・島内全域を歩く体力的な余裕がなく、テーマパーク的な手厚いサービスを期待している人