クレムリンの意味とは?大統領府の代名詞となった歴史と現在

クレムリンの意味とは?大統領府の代名詞となった歴史と現在

クレムリンの意味とは?大統領府の代名詞となった歴史と現在の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。

クレムリンにまつわる言説の中には、都市伝説や事実誤認が混ざり合っているケースが多々あります。知っておくべき代表的な3つの誤解を整理します。

誤解1:クレムリンの壁は昔からずっと「赤」だった?

現在私たちが目にするクレムリンは重厚な赤レンガですが、歴史上、何世紀にもわたって「白い城」として知られていました。14世紀の石灰岩建築の名残に加え、18世紀から19世紀にかけては、レンガを保護し美観を保つために外壁全体に定期的に白い漆喰(石灰)が塗られていました。当時の絵画や記録写真には、白く輝くクレムリンが鮮明に残されています。現在のように赤レンガが露出した姿になったのは、ソビエト政権が成立した後の1940年代後半以降の政策によるものです。

誤解2:クレムリンの塔の頂上にあるのは「双頭の鷲」?「赤い星」?

主要な塔の先端で光を放つシンボルについて、帝政時代の「双頭の鷲(ロマノフ家の紋章)」とソ連時代の「赤いルビーの星(ルビー・スター)」が混同されることがあります。1935年、スターリンの命によって帝政の象徴であった双頭の鷲は撤去され、金属とウラル産の宝石で作られた星へと付け替えられました。さらに1937年には内部から電球で発光するルビーガラス製の星に刷新され、現在も夜空に赤く輝いています。ソ連崩壊後、ロシア国章は双頭の鷲に戻りましたが、クレムリンの星は歴史的記念物としてそのまま残されています。

誤解3:クレムリン地下には「巨大地下都市」が存在する?

「クレムリンの地下には広大な防空施設や、有事の際に郊外へ脱出するための極秘地下鉄(メトロ2)網が張り巡らされている」という言説は、ネット上で単なる陰謀論として片付けられがちです。しかし、旧ソ連の機密解除資料や亡命高官の証言によると、イヴァン雷帝の時代から掘り進められた地下通路群に加え、冷戦期に核シェルターとして建設された巨大な地下施設群(通称「施設45」など)の実在は確認されています。都市伝説のすべてが事実ではないにせよ、文字通りの「地下要塞」としての機能が備わっていることは公然の秘密です。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。