SNSの質問箱や大手Q&Aサイト、TOEIC受験生のコミュニティを観察すると、almost間違いやすい理由の背景には、試験作成者が巧妙に仕掛ける「3つの定型トラップ」が存在している実態が浮かび上がってきます。高校英語文法まとめ解説でも頻繁に警告されるポイントですが、実戦において失点する学習者が後を絶ちません。
トラップ1:「most of + 名詞」でtheを脱落させるミス
most ofの使い方とルールにおいて、日本人が最も頻繁に犯す過ちが「most of people」や「most of students」という表記です。前置詞ofの後ろに名詞を置く場合、代名詞mostが「その中の大半」と切り出すための明確に限定された母集団が不可欠となります。そのため、特定を意味する「the」や所有格(my, our)、「these/those」といった限定詞を伴わなければなりません。一般論を語るなら「most people」、特定の集団を指すなら「most of the people」であり、限定詞のない「most of people」は文法的に破綻しています。
トラップ2:「almost of the...」という存在しない構文の捏造
TOEIC頻出品詞問題対策の現場において、正答率が急落する選択肢の代表例が「almost of the (名詞)」です。学習者の心理として、「most of the」の形式に引きずられ、副詞であるalmostの直後にofを接続してしまう傾向が見られます。前述の通りalmostは副詞であるため、前置詞句(of the...)を従えて名詞のように主語を作ることはできません。特定集団に対してalmostを用いたい場合は、形容詞代名詞であるallを補い、「almost all of the participants」と組み立てる必要があります。
トラップ3:「mostly」との混同による文意の歪み
「almost」と形態が似ている「mostly」の誤用も根深い問題です。mostlyは「主に(mainly)」「大部分は(for the most part)」を意味する副詞であり、「ほぼ100%に近い数値」を示すalmostとは全く別物です。「The audience was mostly female(観客は主に女性だった)」のように全体に占める構成比の優勢さを語る場面で使われるため、進捗状況や達成率を語る文脈でmostlyを使うと、ビジネス上の伝達ミスを招く恐れがあります。