下馬評で大本命と目されていたのは、前年に圧倒的な存在感を示したLiSAや、ロングヒットを記録した「ドライフラワー」でチャートを席巻した優里であった。特に優里の楽曲はSpotifyをはじめとする各種サブスクリプションサービスで爆発的な再生回数を叩き出し、若年層の心を完全に掴んでいた。
しかし、選考委員たちの心を捉えたのは別の熱量だった。実力派5人組グループDa-iCEが解き放った「CITRUS」である。エモーショナルな高音ツインボーカルとドラマへの深い親和性が生み出したこの楽曲は、じわじわと口コミで広がり、気づけば世代を超えたアンセムとなっていた。まさにJ-POPの多様性を象徴する一曲として、大本命たちの背後から一気に猛追をかけたのだった。