「冷凍食品は生鮮食品に比べて栄養価が劣る」という言説は、少なくとも現代の急速冷凍技術が施されたフルーツに関しては明確な誤認です。農業研究機関や食品分析センターの検証データによると、野菜や果実は収穫された瞬間から呼吸作用によって蓄えられた糖分やビタミンを自己消費し始めます。一般的な生鮮果実は、収穫から選果、市場流通、小売店の店頭陳列を経て消費者の口に入るまでに数日から1週間以上を要し、その間に酸化酵素の働きでビタミンCなどの水溶性成分が徐々に失われていきます。
対して、現在の主要メーカーや輸入商社が採用しているのは、零下30〜40度以下の超低温で一粒ずつ瞬時に凍結させる「個選急速冷凍(IQF:Individually Quick Frozen)」という技術です。このプロセスでは、果実の細胞膜を破壊する大きな氷の結晶が形成される隙を与えず、収穫直後の完熟状態が分子レベルで封じ込められます。
代表的な事例が冷凍ブルーベリーの品種と効果です。学術調査において、生鮮ブルーベリーとIQF冷凍ブルーベリーの抗酸化物質量を比較したところ、凍結処理によって果皮の強固な細胞壁が適度に緩み、体内に吸収されやすい遊離型のアントシアニン溶出量がむしろ生鮮時より向上したという研究報告が確認されています。北米原産の野生種(ワイルドブルーベリー)は、一般的な大粒の栽培種(ハイブッシュ系)と比較して果皮の比率が高く、100gあたりのアントシアニン含有量が約2倍に達します。視覚疲労の緩和や抗酸化作用を目的に摂取する場合、旬を過ぎて輸送に日数を要した生鮮品を選ぶよりも、完熟期に現地で瞬間冷凍された野生種パウチを選ぶほうが、摂取効率の観点から極めて合理的です。
また、無添加冷凍フルーツ砂糖不使用の製品であれば、果実本来の糖分(果糖・ブドウ糖)のみで構成されており、人工甘味料や保存料の懸念もありません。食品産業センターの加工食品規格調査でも、加熱処理を伴わない冷凍果実は、熱に弱いビタミンCや葉酸の分解が最小限に抑えられていることが証明されています。