制度の定着に伴い、より鮮明になったのが「学校間の戦力格差」という現実だ。全国から有力な投手を集められる私立の強豪校が、最速140キロを超える投手を3人、4人とベンチに揃えられる一方で、部員数がギリギリの地方公立校や小規模校にとっては、非常に厳しいハードルとなっている。
「2番手、3番手の投手を育てる環境も人手も足りない」「エースが投げられない試合では、戦力が大幅に落ちてしまう」——地方の現場からは、切実な悲鳴が今も聞こえる。球数制限は投手の体を守る正義であると同時に、資金力や集客力に恵まれた強豪校の優位性をより強固にするという副産物を生み出している。