彼の原点を語る上で避けて通れないのが、伝説的ローカル番組『水曜どうでしょう』だ。過酷なサイコロ旅やローカルロケの中で培われたのは、どんな理不尽な状況でも笑いに昇華させる即興性と、カメラの前で素の魅力を晒し続ける度胸だった。
しかし、バラエティで全国的な知名度を得たタレントが本格的な俳優へと転身する際、世間の先入観は大きな壁となる。「バラエティのイメージが強すぎて芝居に集中できない」という批判を、彼はどのように覆したのか。それは、泥臭いロケで培った「人間の剥き出しの感情」を芝居のベースへと昇華させたことにある。枠に収まらない破天荒さと情けなさを同居させる演技スタイルは、この過酷なバラエティの現場から産み落とされた。