東京都練馬区近辺に所在する都立高校という設定の音駒高校バレーボール部。彼らの代名詞といえば、エンジ色のユニフォームとチームの横断幕に刻まれた「繋げ」の一文字です。
烏野高校が圧倒的な攻撃力と変幻自在のトータルオフェンスを武器とする「カラス」なら、音駒はしなやかな柔軟性と強固な守備連係で相手の攻撃を無力化する「ネコ」。主将・黒尾鉄朗を中心とするリードブロック、名リベロ・夜久衛輔が統率するレシーブ陣、そしてそれらの動きをチェスの駒のように操る孤爪研磨の戦術眼が融合したそのスタイルは、相手スパイカーの心をじわじわとすり減らしていきます。「血液のように途切れることなく酸素(ボール)を脳(セッター)へ送る」というチーム哲学は、作中でも屈指の完成度を誇ります。
長年果たせなかった烏野との公式戦「ゴミ捨て場の決戦」は、春高バレー3回戦という夢の舞台で結実しました。ボールが床に落ちる最後の瞬間までラリーを継続させ、ゲームセットの瞬間に研磨の口からこぼれた「クロ、おれにバレーボール教えてくれてありがとう」という感謝の言葉は、連載完結から時を経た今もなお多くのファンの涙を誘う名場面として語り継がれています。