『おかしなガムボール』が日本市場で熱狂的なファンを獲得した最大の要因の一つが、卓越したクオリティを誇る日本語吹き替え版の存在です。目まぐるしいテンポで繰り出されるシュールなギャグ、皮肉に満ちた社会風刺、そして感情が激しく揺れ動くドラマシーンを、日本を代表する実力派声優陣が見事に演じ切っています。
主人公の青い猫・ガムボール役を務めるのは、『NARUTO -ナルト-』のうずまきナルト役などで世界的に知られる竹内順子氏。お調子者でトラブルメーカーでありながら、どこか憎めない純真さを持つ少年の機微を、圧倒的な演技力と声量で表現しています。
ガムボールの親友であり義弟でもある金魚のダーウィン役には、『クレヨンしんちゃん』の野原しんのすけ役をはじめ数々の名作で主役を演じる小林由美子氏がキャスティング。元々はペットの金魚だったダーウィンが、ガムボールへの愛情によって肺呼吸と脚を手に入れたという型破りな出自を持ち、純粋無垢な善意ゆえに暴走する絶妙なニュアンスを繊細に演じ分けています。公式SNS等でも話題となった「サイドキック(相棒)扱いに不満を抱いたダーウィンのリーダー宣言」エピソードなど、二人の軽妙な掛け合いは吹き替え版ならではの大きな見どころです。
さらに、ワッターソン家の頭脳である天才少女アナイスを日向ゆきこ氏、普段は怠惰で無職ながら家族への愛を持つパパ・リチャードを武藤与志則氏、家計を支えるレインボー・ファクトリーの猛烈社員で怒らせると最強のママ・ニコルを山根舞氏が熱演。個性豊かで一癖も二癖もあるエルモアの住人たちを支える盤石の布陣が、吹き替え版の完成度を芸術的な領域へと引き上げています。