ネット検索で「ハラールだから100%安心」と盲信することには、一定のリスクが存在します。調査報道の視点から、見落とされがちな3つの盲点を提示します。
第1の盲点は、「ハラール肉使用」と「店舗全体のハラール性」の乖離です。前述の通り、厨房内ではネパール伝統の酒「ククリラム」やビール、さらには一部の店舗で豚肉料理(ポークカレーや豚バラのセクワ)を同一の調理器具で扱っている事例が実在します。店員に「ハラールですか?」と尋ねると、「チキンはハラールです」と答えるケースが多く、これは「肉の仕入れ先がハラールである」という意味であり、調理環境全体がイスラム法に準拠している保証ではありません。
第2の盲点は、調味料に含まれる醸造アルコールやみりん、動物性だしの混入リスクです。ネパール本国の伝統調味料(クミン、コリアンダー、ターメリック、フェネグリーク等)のみを使用していれば問題ありませんが、日本人の味覚に寄せるために日本の既製品カレールーやブイヨン、醤油などを隠し味として使用している店舗では、意図しない非ハラール成分が含まれる可能性があります。
第3の盲点は、ネットの口コミにおける「ハラール認証」の誤認です。一般のグルメサイトでは、レビュアーが「ハラール対応と書いてあった」と投稿したものがそのまま拡散され、公的な認証を取得していない店舗が認証店として誤ってラベリングされているケースが後を絶ちません。