日本のアニメーション産業におけるメリバの最高峰として必ず名が挙がるのが、脚本家・虚淵玄(ニトロプラス)が手掛けた『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』だ。テレビシリーズで描かれた普遍的な自己犠牲と救済のシステムに対し、劇場版は個人の執着と愛を選び取る劇的な転換を描いた。
世界全体の調和を破壊してでも「たった一人の存在」を救い出し、自らは悪名や孤独を背負う選択。観客はスクリーン越しに、美しくも恐ろしい「究極の自己充足」を目撃することとなった。この作品が見せた壮大な衝撃は、アニメ表現における結末の選択肢を大きく広げ、その後のクリエイターたちに絶大な影響を与えた。