鈴木愛理の映画キャリアを振り返る上で欠かせないのが、2011年から2012年にかけて立て続けに公開されたJホラー・サスペンス作品群です。当時、トップアイドルとして多忙を極める傍ら、彼女は人間の暗部や極限状態の恐怖と対峙する難役に挑み続けました。
まず大きな転機となったのが、2011年10月公開の映画『ゴメンナサイ』です。人気ユニット・Buono!(嗣永桃子、夏焼雅、鈴木愛理)の3人が主演を務めた本作は、日高由香のケータイ小説を原作とした本格学園ホラーでした。鈴木愛理が演じた主人公・日高由香は、クラスメイトの執拗な怨念と呪いの連鎖に巻き込まれていく女子高生。恐怖に歪む表情や息を呑む絶叫シーンは、普段のステージ上で見せる輝く笑顔との強烈なギャップを生み出し、映画関係者の間でも高い注目を集めました。
同年12月には、Berryz工房と℃-uteのメンバーが総出演したサバイバルホラー映画『王様ゲーム』で堂々の映画単独主演(本多智恵美役)を務めます。命を懸けた理不尽な命令に従わざるを得ない過酷な心理戦において、仲間を信じようともがき苦しむヒロインの葛藤を繊細に体現。単なるアイドル共演作に留まらない、重厚な心理サスペンスとしてファンの記憶に刻まれています。
さらに2012年には、サスペンスシリーズの続編となる『ケータイ彼女プラス』で主演・エリカ役を担当。謎の携帯ゲームアプリによって引き起こされる怪異と変死事件の真相を追う女子大生を熱演し、緊迫感あふれるシリアスな演技で単独主演としての存在感を確固たるものにしました。