小池氏が東京都知事に就任して以降、都庁と永田町の摩擦はピークに達した。ここで機能したのが、国政を知り尽くした小泉流の「敵を作り、民意を味方につける」政治手法だ。首都の財源と権限を巡り、日本国政府と激しく火花を散らす小池氏の姿には、かつて永田町の抵抗勢力と戦った小泉純一郎氏の影が濃く投影されていた。
しかし、単なる模倣ではなかった。東京都庁という巨大組織の頂点に立った小池氏は、地方自治の枠組みを超えて国政を牽引する攻勢に出る。政治・行政の境界線を揺るがしたこの攻防は、現在の都国関係のあり方や地方分権の議論に不可欠な爪痕を残した。