「尺が足りない」「駆け足だ」という批判に晒されながらも、放送が進むにつれて視聴率は驚異的な粘りを見せました。関東地区の世帯平均視聴率は第1夜の12.5%からスタートし、第2夜(11.8%)、第3夜(12.2%)、第4夜(13.5%)と推移。そして最終第5夜では15.2%という高視聴率を記録しました。テレビ離れが指摘されていた2019年のドラマシーンにおいて、連夜で数字を伸ばし続けた事実は、視聴者の離脱を防ぎ引き込み続けた証拠です。
評価を決定づけたのは、衝撃的な最終回の結末描写でした。自らが侵された肺がんの真実を知り、急速に衰弱していく財前五郎。岡田准一は、鍛え上げられた肉体を極限まで絞り込み、虚脱した眼差しと震える指先で死の恐怖と向き合う男を熱演しました。
特に、意識が混濁する中で里見に向けて書かれた最後の遺言状(手紙)を読み上げるシーン、そして臨終のベッドサイドで里見と交わされる魂の対話は、ネット上の批判的な空気を一変させました。「前半の粗さをすべて吹き飛ばす岡田准一の壮絶な芝居」「死に際の演技だけで観る価値があった」というリアルな感想が溢れ、ドラマレビューサイトの評価点数も最終夜を経て急上昇を記録しました。