話は明治初期の北海道札幌市まで遡る。1876年に設立された「開拓使麦酒醸造所」こそが、赤星の誕生した地である。本場ドイツで日本人として初めて醸造技術を習得した中川清兵衛と、開拓使の事業を主導した村橋久成らの情熱によって、1877年に「冷製札幌ビール」が完成した。これが現在のサッポロラガービールのルーツである。
当時から変わらない最大のこだわりが、熱処理ラガービールという製法だ。現代の主流である生ビール(非熱処理ビール)とは異なり、あえて熱処理を施すことで、酵母の働きを止め、独特のコクと厚みのある苦み、そしてキレを生み出している。この骨太な味わいこそが、時を越えて語り継がれる職人たちの意地なのだ。