南無阿弥陀仏とお経の違いとは?唱える効果と宗派の作法を徹底解説

南無阿弥陀仏とお経の違いとは?唱える効果と宗派の作法を徹底解説

南無阿弥陀仏とお経の違いとは?唱える効果と宗派の作法を徹底解説についての疑問解決ガイドをご紹介します。

一口に「南無阿弥陀仏を唱える」と言っても、開祖・法然の教えを継承する浄土宗と、その弟子である親鸞が開いた浄土真宗では、唱える作法や回数に対する捉え方が大きく分かれます。

浄土宗における作法:称名念仏の積み重ね

浄土宗では、念仏を口に出して唱える行為(称名念仏=しょうみょうねんぶつ)そのものを最上の修行と位置づけます。発音は一般的に「なむあみだぶつ」と澄んだ音で発声します。

唱える回数には「十念(じゅうねん)」という明確な作法が存在します。息を吸いながら「なむあみだぶつ」をテンポよく唱え、最後の一声は「なむあみだ〜ぶ〜」と余韻を持たせて結びます。法然は「往生を信じて、声を惜しまず千遍でも万遍でも唱え続けよ」と教え、念仏を数えるための二連数珠(日課数珠)を用いて日常的に回数を重ねることを奨励しました。

浄土真宗における作法:報恩感謝の念仏と正信偈

一方、浄土真宗(本願寺派・大谷派など)では、唱え方に対するアプローチが徹底して異質です。親鸞の思想において、救いは「念仏を唱えた瞬間に決まる」のではなく、「阿弥陀仏の救いを信じた(信心を得た)時点で、すでに往生は約束されている」と考えます。

そのため、浄土真宗における南無阿弥陀仏は「救ってもらうための手段」ではなく、「すでに救ってくださっている阿弥陀仏へのありがとう(報恩感謝)の告白」となります。回数のノルマや縛りは一切なく、一回唱えようと十万回唱えようと救いの確かさに差異はありません。発音も西本願寺(本願寺派)では「なもあみだぶつ」、東本願寺(大谷派)では「なむあみだぶつ」と流派による微妙な差異はありますが、どちらもリラックスして自然体で発声します。

また、浄土真宗の門徒が毎朝毎夕の仏壇でのお勤めとして最も大切に読誦するのが『正信偈(しょうしんげ/正信念仏偈)』です。これは親鸞の主著『教行信証』に収められた120句の漢詩であり、お釈迦様から歴代の七高僧、そして阿弥陀仏の本願に至るまでの救済の歴史を讃えたものです。お寺の法要で僧侶と信徒が朗々と声を合わせて読み上げるお経のような節回しは、この『正信偈』であることが大半です。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。