毎日のように夢を記憶している背景には、身体的・環境的な要因が複雑に絡み合っています。特に見逃せないのが、自律神経の乱れと睡眠障害の密接な相関関係です。通常、就寝前にはリラックスを促す副交感神経が優位になり、深部体温が下がることで深いノンレム睡眠へと誘導されます。しかし、深夜までのデスクワークやスマートフォンのブルーライト浴、過度の飲酒などによって交感神経が昂ったままベッドに入ると、体温調整が狂い、浅いレム睡眠の割合が異常に増加してしまいます。
これに拍車をかけるのが、夜中に無意識のうちに目が覚めてしまう「微小覚醒(マイクロ・アロウサル)」や中途覚醒と浅い眠りの原因となる諸症状です。特に30代から50代にかけて急増する閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)や、脚の不快感で眠りを阻害されるレストレスレッグス症候群は、本人に自覚がないまま一晩に数十回もの中途覚醒を引き起こします。その覚醒のたびにレム睡眠が強制終了されるため、結果として「一晩中ずっと夢ばかり見ていた」という錯覚と疲労感が残るのです。
ここで、一般的な睡眠状態と夢の出現パターンを比較した客観的データを確認してみましょう。