「為せば成る」という言葉は、完結した一文ではなく、本来は一首の和歌(教訓歌)の初句です。全文は以下の通りに続きます。
「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」
この短歌の現代語訳は、「どんなことでも強い意志を持って行動を起こせば実現できる。逆に、行動しなければ何も達成できない。物事が成就しないのは、才能や環境のせいではなく、人が自ら実行しようとしないからだ」という明確な教えを伝えています。
多くの人が「強い気持ちさえあれば願いは叶う」という願望実現のニュアンスで受け止めがちですが、原文の後半「成らぬは人の為さぬなりけり」にこそ本質があります。鷹山が強調したのは、「できない理由を環境や他者のせいにせず、自らが行動を起こしたかを問え」という強烈な当事者意識の確立です。