『シューイチ』における女性陣の歴史を語る上で、初代MCとして2011年4月から2021年3月までの丸10年間にわたり番組を支えた片瀬那奈さんの存在は外せません。中山秀征さんとの軽妙な掛け合い、家電やキャンプなど多岐にわたるディープな趣味を前面に出した企画で、日曜朝の顔としての地位を盤石なものにしました。
それだけに、10周年という大きな節目での卒業発表は視聴者に強い衝撃を与えました。当時、一部メディアやネット上では所属事務所の退所時期や周辺関係者の報道と絡めた臆測が飛び交いましたが、制作幹部および本人が当時の特番インタビューや公式会見で明かしたのは「番組開始から10年という大きな区切りを迎え、新たな表現のステージへ進むための円満な勇退」という事実でした。生放送の現場で涙を見せながら「私の人生の宝物」と語った言葉通り、制作陣との信頼関係に綻びが生じたわけではありません。
その後の歩みも従来の芸能界の常識にとらわれないものでした。2022年にはファッション通販サイト「ロコンド」への正社員入社を発表し、ECビジネスの現場で広報やマーケティングの実務を担当。自らのYouTubeチャンネルでの発信やフリーランスとしてのクリエイティブ活動など、多角的なキャリアを切り拓いています。組織に依存せず自己のブランドを再構築する姿勢は、芸能人のセカンドキャリアモデルとして各方面から高い評価を得ています。