神無月とは何月?神様不在の嘘と出雲に集まる驚きの真相【徹底解剖】

神無月とは何月?神様不在の嘘と出雲に集まる驚きの真相【徹底解剖】

神無月とは何月?神様不在の嘘と出雲に集まる驚きの真相【徹底解剖】の背景について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

全国で神無月と呼ばれる中、ただ1箇所、島根県の出雲地方においてのみこの月は「神在月(かみありづき)」と呼ばれます。この特別な呼び名が誕生した背景には、出雲大社が誇る壮大な神話の世界観が存在します。

神話『国譲り』において、自らが治めていた国を天照大御神(アマテラスオオミカミ)の子孫に譲った大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)。その際、大国主大神は「目に見える現実世界の政治や統治は天つ神が司り、私は目に見えない世界(幽事:かくりごと)を司ろう」と宣言しました。「目に見えない世界」とは、人々の縁、運命、魂の結びつき、そして翌年の天候や農作物の実りに直結する神霊の采配を指します。

この神話に基づき、旧暦10月になると八百万の神が集まる理由が明確になります。神々は大国主大神の治める出雲大社に集まり、翌年1年間の「目に見えないあらゆる縁」を決める大会議、いわゆる「神議り(かむはかり)」を執り行うのです。話し合われる議題は、男女の恋愛や結婚の縁だけにとどまりません。誰と誰がビジネスパートナーになるか、人と仕事の縁、どの地域にどのような作物の実りをもたらすかといった、人間生活の根底を支える森羅万象のつながりが決定されます。

現在でも出雲大社では、旧暦10月に合わせて厳かな神事が連続して斎行されます。観光客や参拝客が殺到する出雲大社 神在祭の日程は、新暦の10月ではなく、旧暦に準じた11月中旬から下旬にかけて執り行われるのが通例です(2026年の神在祭も11月中旬頃に予定)。稲佐の浜で全国の神々をお迎えする「神迎神事(かみむかえしんじ)」に始まり、本殿での神在祭、そして一般の参拝者が良縁祈願に集う出雲大社 縁結び大祭を経て、神々が出雲を去る「神等去出祭(からさでさい)」に至るまで、出雲の町全体が神聖な静寂と高揚感に包まれます。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。