スケーリング(歯石取り)の際に感じる痛みや出血には、明確な身体的理由があります。痛みの主な原因は、歯肉の炎症と器具による微細な刺激です。
歯石が付着している箇所の歯茎は、細菌の毒素によって常に鬱血(うっけつ)し、ブヨブヨに腫れ上がっています。この状態の歯茎に器具が触れると、わずかな刺激でもスケーリング時の出血が起こります。この出血は悪い血や膿が排出されている生理現象であり、歯石を除去して数日経てば歯茎が引き締まり出血は自然に止まります。
微小な振動と注水で歯石を粉砕する超音波スケーラーの刺激が歯の根元(象牙質)に伝わることで、知覚過敏特有のキーンとした痛みを感じるケースもあります。
痛みを最小限に抑えるためには、初診時の問診票に「痛みに極端に弱い」と明記し、事前の表面麻酔ジェル(塗る麻酔)や浸潤麻酔の活用を歯科医師・歯科衛生士に依頼することが最も確実な防衛策です。