スポーツイベントの熱量を表現するうえで、日本の少年漫画が長年培ってきたコマ割りやアングル表現は、格好の教科書となる。グラフィックの現場でも、集中線やエフェクトラインを背景に散りばめる技法が広く用いられている。
走者がコーナーを駆け抜ける瞬間や、リレーのバトンパスの緊張感を切り取る際、身体の一部をあえて画面からはみ出させる「フレームアウト構図」が効果的だ。イラストレーションに斜めの視界(ダッチアングル)を組み込むだけで、画面全体に不均衡なエネルギーが生まれ、見る者の視線を一気に引き込むことが可能になる。