「木を見て森を見ず」の基本的な意味は、「物事の一部分や些細な細部に過度にとらわれてしまい、全体像や根本的な本質を見失ってしまうこと」を指します。個々の「木」の枝ぶりや傷ばかりを凝視していると、自分がどんな広大な「森」の中に立っているのか分からなくなる情景を鮮やかに例えた表現です。
この言葉を中国の故事成語だと思い込んでいる人は少なくありません。しかし実際には、英語の古いことわざである「You cannot see the wood for the trees(木ばかり見ていて森が見えない)」を日本語に訳したものが定着したとされています。東西を問わず、人間が陥りやすい認知の偏りを鋭く突いた普遍的な警句といえます。