かつてはフィクションの世界でも描かれることが少なかったオストメイトの生活だが、近年はエンターテインメント作品を通じた可視化が進んでいる。医療ドラマ『アライブ がん専門医のカルテ』では、がん治療の現場とともに患者のQOL(生活の質)やストーマ造設に伴う心理的葛藤が丁寧に描写され、大きな反響を呼んだ。
また、Netflixなどのグローバル配信プラットフォームで観られる闘病ドキュメンタリーや、NHKオンデマンドで配信中の『NHKスペシャル』によるがん医療最前線の特集など、病と共に生きる人々の姿を生々しく、かつ尊厳を持って切り取る映像コンテンツが定着した。著名人たちの告白を契機に、メディア側の描写も「可哀想な患者」というステレオタイプから、「多様な身体性を持ちながら生きる生活者」という多角的な視点へと成熟を見せている。