放送終了後、SNS上で毎回のように噴出するのが「録画を忘れた」「TVerで見逃し配信を探したが見つからない」というユーザーの困惑の声です。ドラマやバラエティ番組であれば、放送後1週間程度はTVerなどの見逃しプラットフォームで無料視聴できることが常識化していますが、大規模音楽特番においてはまったく異なるルールが適用されています。
このギャップが生じる最大の要因は、楽曲の原盤権・出版権・演奏権、さらには海外マネジメントが管理する肖像権の複雑さにあります。テレビ放送(電波)における権利処理と、インターネット配信(公衆送信権)における権利処理は法的に明確に区分されており、50組を超えるすべてのアーティスト、作詞・作曲者、海外権利元からアーカイブ配信の許諾を短期間で一括取得することは実質的に不可能です。
実際、当日のTVer対応は「リアルタイム配信」のみに限定され、追っかけ再生や放送終了後のアーカイブ配信は一切行われませんでした。「ネットがあるから後で見返せばいい」という先入観は、大型音楽特番においては通用しない盲点です。リアルタイムで目撃するか、確実に家庭用レコーダーに録画予約を残す以外に、この歴史的ステージを記録する方法は存在しないのが現場の冷徹な現実です。