1969年、巨大アパレル複合企業であるVFコーポレーション(VF Corporation)による買収を受け、Leeはグローバルな大量生産体制へと舵を切った。この買収を機にタグの素材はレーヨンからポリエステル混へと移行し、大量流通に適したプリント表記のタグが主流となっていく。一般的にヴィンテージ市場で「お宝」と目されるのは、この買収以前の米国工場で丁寧に織り上げられた時代のアイテムだ。
一方で、Leeのアーカイブが持つ歴史的価値を現代に蘇らせた立役者が、日本を代表するジーンズメーカー「株式会社エドウイン」である。1980年代以降、日本国内におけるライセンス生産を手がけたエドウインは、往年の左綾デニムの質感や独特の縫製仕様を徹底的に研究。精巧な復刻シリーズ「THE ARCHIVES」などを世に送り出し、失われかけたアメリカンヴィンテージの魂を日本の卓越した技術で見事に再構築した。
現在流通しているタグを見極める際も、米国製のオリジナルヴィンテージなのか、エドウインによる高品質な復刻タグなのかを識別する知識は極めて重要だ。内タグに日本語の品質表示タグが付属しているかどうかが、最初の分岐点となる。