「ハードルに足を引っ掛けて転倒したら痛い」「ぶつかるのが怖い」という心理的不安は、身体を緊張させ、踏み切り直前での減速や腰が引けたジャンプの原因になります。スポーツ心理学および体育指導理論では、この恐怖心を根性論で解消するのではなく、環境設定によるスモールステップ化で克服することが推奨されています。
小学校体育の指導案や部活動の導入期で極めて高い効果を上げているのが、以下の段階的ステップです。
- ステップ1:ゴム紐や段ボールの活用
バーの代わりに引っ掛かっても痛くないゴム紐や、倒れやすい段ボール箱を障害物として配置し、「ぶつかっても安全」という確信を脳に刷り込みます。 - ステップ2:フレキシブルハードル(折れ曲がるバー)の利用
足が接触しても手前や奥にしなる発泡ウレタン製バーを使用し、低い高さから徐々にスピードをつけて跳び越える感覚を養います。 - ステップ3:高さを下げてインターバルを狭める
正規の高さ・距離よりも意図的に設定を低く・近くし、トップスピードで「またぎ越す爽快感」を体感させます。身体が自動的に動く感覚(運動記憶)が定着した段階で、少しずつ正規規格へと近づけていきます。