ロッキード事件の真相と黒幕|田中角栄逮捕の決定打と巨額疑獄の謎

ロッキード事件の真相と黒幕|田中角栄逮捕の決定打と巨額疑獄の謎

ロッキード事件の真相と黒幕|田中角栄逮捕の決定打と巨額疑獄の謎にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

Q1:田中角栄元首相は実刑判決を受けたのに、なぜ刑務所(下獄)に入らなかったのですか?
A1:1983年に東京地裁で懲役4年の実刑判決を受けた田中角栄は、即日控訴し、保釈金(計2億円)を納付して保釈状態を維持しました。その後、控訴審の審理中の1985年に脳梗塞で倒れ、公判に出頭できない状態となりました。さらに上告審で最高裁の審理が続いていた1993年12月に病死したため、刑事訴訟法の規定により「公訴棄却(裁判の終了)」となり、刑が確定して収監される前に法的手続きが終了したためです。

Q2:贈賄側のロッキード社首脳(コーチャン副会長ら)は日本の裁判で処罰されたのですか?
A2:処罰されていません。東京地検はアメリカでの証言を裁判で活用するため、米司法省との間で「証言内容を理由に日本側で刑事責任を問わない」とする免責合意(嘱託尋問)を交わしました。しかし、日本の刑事訴訟法には当時公式な免責制度が存在しなかったため、後の最高裁判決(1995年丸紅ルート判決)において、「免責に基づく嘱託尋問調書は証拠能力を欠く」とする判断が下され、法解釈を巡る大きな禍根を残しました。

Q3:ロッキード事件で動いた「5億円」は、現在の貨幣価値だとどれくらいですか?
A3:消費者物価指数や当時の大卒初任給(1976年当時は約9万円台)を基準に現在の価値へ換算すると、およそ15億〜20億円相当に匹敵します。単なる政治献金の枠を遥かに超越した規模であり、最高権力者へ極秘裏に手渡された対価としては戦後史上でも桁外れの巨額資金でした。

Q4:「児玉誉士夫ルート」の約21億円の行方は完全に解明されたのですか?
A4:完全には解明されていません。児玉誉士夫が受け取った資金の一部は政界工作や右翼団体への支援、自身の蓄財(脱税)に使われたとされますが、児玉本人が病気を理由に公判を停止されたまま死去したため、資金を受け取った具体的な政治家(いわゆる灰色高官)の全容は司法の場で立証されることなく、戦後最大のミステリーとして残されました。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。