片岡鶴太郎が本格的にヨガの世界へ足を踏み入れたのは、2012年、57歳のときでした。当時、ボクシングで鍛えた引き締まった体を持っていたものの、俳優業や書画の創作活動に向き合う中で「もっと深く心を静め、自己の内面と対話したい」という強い欲求を抱くようになったことが発端です。知人の紹介で本格的な瞑想と呼吸法の指導を受けた瞬間、自身の求めていた精神的静寂に出会い、即座に生活の軸をヨガへとシフトさせました。
世間を驚かせたのは、その後に訪れた急速な体重減少です。バラエティ全盛期のピーク時には約65kgあった体重が、ヨガの実践に伴い約43〜44kg(身長163cm)まで激減しました。公の場に姿を現した際の痩躯ぶりから、ネット上では「癌ではないか」「何かの重病を患っているのではないか」という憶測が瞬く間に拡散しました。
しかし、当時の記者会見や本人の手記によれば、この体型変化は病気による衰弱ではなく、「不要な筋肉と脂肪を極限まで削ぎ落とし、内臓を完全に休息させるプロセス」で生じた計画的な結果でした。骨と皮ばかりに見える外見とは裏腹に、本人は「人生で今が最も体調が良く、頭が澄み渡っている」と明言しています。単なるダイエットではなく、解脱と純粋な身体性を目指すヨーガの教義に忠実であったことが、外見の激変をもたらした根本的な理由です。