自宅に重曹を常備していない場合、他の資材で代用できるのでしょうか。伝統的な和食の現場で古くから用いられてきたのは「木灰(きあく)」です。木灰の主成分は炭酸カリウムであり、重曹よりもまろやかなアルカリ性を帯びるため、わらびの表面が傷つきにくく、青々とした美しい発色と強いコシを両立させることができます。しかし、現代の一般家庭で清潔な木灰を入手するのは容易ではありません。
そこで注目されているのが、「小麦粉と塩」を使った代用メソッドです。水1リットルに対して小麦粉大さじ4、塩小さじ2をよく混ぜ合わせて沸騰させ、そこにわらびを入れて3〜4分ほど弱火で茹で上げます。小麦粉のデンプン粒子がエグみの元であるポリフェノールを吸着し、塩が浸透圧を高めてアク出しを助ける仕組みです。重曹ほどの強力なアルカリ分解力はないものの、過度な軟化を防ぎつつ、しっかりとした歯ざわりを残したアク抜きが完了します。