マイケルというキャラクターに底知れぬ深みを与えたのは、主演を務めたウェントワース・ミラーの静謐な演技力だ。鋭い眼差しの中に繊細な憂いを秘めた彼の佇まいは、一歩間違えれば非現実的に陥りがちなストーリーに圧倒的なリアルと説得力をもたらした。
シリーズ終了後、ミラーは自身が抱えていたうつ病やメンタルヘルスの葛藤、そして当事者としてのアイデンティティを公表。自らの声を社会運動へと昇華させていった。単なるスター俳優の枠にとどまらず、自らの尊厳と美学を貫く彼の姿勢は、ファンがキャラクターに抱く敬意をさらに強固なものへと変えている。