誰かと会う行為を表す言葉には「デート」「密会」「逢引(あいびき)」などがありますが、これらと「逢瀬」には明確なニュアンスの境界線が存在します。
まず、現代で最も一般的な「デート」は、交際中や好意を寄せる相手と公然と楽しむお出かけ全般を指します。明るくカジュアルな響きがあり、周囲に隠す必要性はまったくありません。
一方で「密会」は、周囲に知られないよう秘密裏に会う行為全般を指します。重要なのは、密会には「政治的な裏取引」や「悪巧みの謀議」など、恋愛感情を伴わない場面でも広く使われるという点です。背徳感や策略めいた冷たい緊張感が漂うのが密会の特徴と言えます。
対して「逢瀬」は、秘密裏に会うという点では密会と重なるものの、根底にあるのはあくまでも「純粋な愛着や切望」です。障害があるからこそ一瞬の時間を愛おしむという、叙情的な美しさとドラマ性が内包されています。