ベランダなどの限られたスペースで行うししとうプランター栽培では、限られた土量の中でいかに根を健康に保ち、肥料切れを起こさないかが勝負の分かれ目となります。使用する容器は、株の根がしっかりと張れるよう、深さ30cm以上、容量15〜20リットル以上の深型プランターを1株につき1つ用意するのが成功の必須条件です。
植え付け直後から収穫期にかけて欠かせないのが、風による倒伏や枝折れを防ぐししとうの支柱立て方です。ししとうは側枝が次々と伸びて果実の重みで垂れ下がるため、初期段階から支柱で骨格を作ります。定植時は苗の脇に長さ50cm程度の仮支柱を斜めに挿し、麻ひもで「8の字結び」にして固定します。草丈が伸びて側枝が展開し始めたら、長さ120〜150cmの頑丈な支柱を3本用意し、鉢の周囲に三角錐状に組んで上部を結ぶ「ピラミッド型(あんどん仕立て風)」に組むと、ベランダの強風でもビクともしない安定した骨組みが完成します。
管理の要となるししとうの水やり頻度は、季節と気温に応じてメリハリをつけるのが原則です。
- 春期(5月〜6月中旬):土の表面がしっかりと白く乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。常に湿った状態を続けると根腐れの原因になります。
- 盛夏期(6月下旬〜8月):葉からの蒸散量が激増するため、朝の涼しい時間帯(午前7時前)と夕方(午後5時以降)の1日2回が基本となります。炎天下の日中に給水すると、土中の水が温まり根を煮え湯で傷める致命傷となるため厳禁です。
- 秋期(9月〜10月):気温の低下とともに吸水スピードが落ちるため、土の乾き具合を見ながら1〜2日に1回のペースへ戻していきます。
そして、息の長い収穫を支えるのがししとうの追肥タイミングです。1番果(最初に実った果実)を収穫した時点が第1回目の追肥サインとなります。その後は2週間に1回の頻度で、株元から少し離れた鉢の縁沿いに緩効性化成肥料を1株あたり10g程度パラパラと施し、軽く土と混ぜ合わせます。速効性を求める場合や葉色が薄くなってきた際は、1週間に1回のペースで規定倍率(500〜1000倍)に薄めた液体肥料を水やり代わりに施用すると、肥料切れによる落花を素早くリカバーできます。