これほど強力な公式ですが、大学受験において扱う際には「試験の形式に応じた明確な使い分け」が求められます。
① 共通テスト・マーク式試験の場合:即座にフル活用すべき
過程が採点されないマークシート方式においては、反則級の威力を誇る武器になります。解法の指定がない以上、最速で正解数値をマークして次の大問に時間を回すのが合格への定石です。
② 国公立大二次試験・私立大の記述式試験の場合:無断使用は避ける
ブラーマグプタの公式は現行の高校数学の学習指導要領において「発展的な内容」に位置付けられており、検定教科書の本文に公式として掲載されているケースは稀です。採点官によっては「公式の証明なしでの適用」を途中点の減点対象とする可能性があります。
記述試験では、教科書通りの手順(余弦定理 $\rightarrow$ 三角比の変換 $\rightarrow$ 面積の加算)をしっかりと答案に記述し、ブラーマグプタの公式は「一瞬で答えが合っているか確認する検算ツール」として使うのが最も賢明な立ち回りです。
また、大前提として「四角形が外接円を持つ(円に内接する)」という条件を満たしていない図形には絶対に使えないという点も忘れてはなりません。