2026年、日本のサーモン寿司はさらなる進化を遂げています。現在最も熱い視線が注がれているのが、日本国内における「大規模閉鎖循環式陸上養殖(RAS技術)」によるクラフトサーモンの実用化です。
従来の海外産海面養殖サーモンは、地球温暖化による海水温上昇や国際情勢に伴う空輸コスト・為替リスクの影響を強く受けてきました。これに対し、富山県、静岡県、鳥取県などで本格稼働している国内陸上養殖プラントでは、清浄な地下水や深層水を用い、病原菌や寄生虫の侵入を物理的に完全遮断した環境でサーモンを育成しています。
この国産陸上養殖サーモンの最大の強みは、「一度も冷凍しない高鮮度の生(チルド)状態」で即日出荷できる点にあります。冷凍解凍によるドリップ(旨味成分の流出)がゼロであるため、身のプリプリとした弾力と、雑味のない澄んだ脂の甘みをダイレクトに味わうことができます。
また、メニュー面では定番の「炙りチーズ」にとどまらず、柑橘系ハーブや発酵調味料(塩麹、煎り酒)を組み合わせたクラフト志向の創作寿司が回転寿司チェーン各社で展開され、寿司サーモンは単なる大衆ネタから「サステナブルかつ洗練された食体験」へとアップデートされています。