InstagramをはじめとするSNS上では、連日「#京都カフェ」「#祇園スイーツ」のハッシュタグとともに、ここのシュークリームを割った瞬間のクリームの艶やかな動画が拡散され続けている。映えを意識した過剰なデコレーションが街に溢れる今、あえて素朴な佇まいを崩さない実力派の一皿がアルゴリズムを味方につけている現象は極めて興味深い。
関西圏のカフェ・喫茶業は、単なる休憩スペースから「ここでしか味わえない体験価値」を提供する場へと急速に舵を切った。見栄えだけのスイーツは一過性のブームで終わるが、本物の素材を使い、丁寧な工程を経て作られた味は、一度訪れた者をリピーターへと変える。画面越しに伝わるヴィジュアルの美しさと、実際に口にした時の味覚の衝撃。そのギャップのなさこそが、熱狂的な支持を呼び続ける最大の理由だろう。