子育て世帯において絶対に知っておかなければならないのが、乳幼児における冷却ジェルシートの窒息事故です。消費者庁および日本小児科学会は、過去に生後数ヶ月〜1歳前後の乳幼児がおでこに貼った冷却シートで窒息し、重篤な状態に陥った複数の事故報告事例を挙げて強く注意喚起を行っています。
発熱した乳幼児は寝苦しさから激しく頭を動かしたり、手で顔をこすったりします。その際におでこから剥がれ落ちたシートが、鼻や口にぴったりと吸着して気道を塞いでしまうのです。特に2歳未満の乳幼児は、顔に何かが張り付いても自力で剥がす運動能力や筋力が備わっていません。また、声を出して助けを呼ぶこともできず、静かに窒息が進んでしまうという恐ろしい特徴があります。
小児科専門医の間では「乳幼児(特に自分でシートを剥がせない年齢)には、おでこに冷却シートを貼るべきではない」というのが共通の指導指針となっています。もし子供の発熱時に使用する場合は、以下の3原則を徹底してください。
- 保護者が常に目の届く範囲にいる起きている時間帯のみ使用する(就寝時は絶対に使用しない)。
- 「ベビー用」であっても過信せず、顔周りではなく背中や衣服の外側などに工夫する、もしくは冷タオルで拭く程度にとどめる。
- 肌に直接貼る際は、粘膜付近や傷口を避け、嫌がる場合は無理に貼らない。