中期中絶(妊娠12週0日〜21週6日)において、多くの女性が最も強い恐怖と衝撃を感じるのが「痛みの実態」と「処置の過酷さ」です。初期中絶(妊娠11週6日まで)のように吸引器等で短時間に子宮内容物を除去する外科手術とは異なり、中期中絶は通常分娩とほぼ同じプロセスを薬剤で再現します。
産婦人科の臨床現場における一般的な中期中絶手術の流れは、段階的な処置を経て進行します。まず行われるのが、閉じた子宮頸管を広げる「前処置」です。水分を吸収して膨張する医療器具(ラミナリアやダイラパンなど)を子宮口に挿入しますが、当事者の体験談では「この器具を挿入・交換する段階が最も刺すような激痛だった」という証言が極めて多く見られます。
子宮口が十分に開いた後、病室または分娩室で陣痛誘発剤の処置が始まります。プロスタグランジン製剤の膣錠などを一定時間おきに投与し、人工的に子宮を収縮させて陣痛を引き起こします。初産婦の場合は陣痛が本格化するまでに半日から数日を要することもあり、激しい下腹部痛と腰痛、薬剤の副作用による吐き気や悪寒、発熱と闘いながら陣痛を耐え忍ぶことになります。
胎児と胎盤が娩出された後は、子宮内に残留物がないかを確認する子宮内容除去術を行い、子宮収縮止血剤の投与を受けます。こうした一連の医療処置を安全に完遂するため、中期中絶の入院日数は通常3泊4日から5泊6日程度が標準的な目安となります。週数が進んでいるほど処置に時間を要し、母体への身体的負荷も比例して増大するのが実態です。