甲殻類によって誘発されるアレルギー症状の中で、最も生命のリスクが高いのがアナフィラキシーだ。皮膚の激しい発疹にとどまらず、血圧低下、意識障害、気道粘膜の腫れによる呼吸困難など、短時間で全身のショック状態へ移行する恐れがある。
注意すべきは、血液検査で抗体数値が高く出ても必ずしも強い症状が出るわけではなく、逆に数値が低くても重症化するケースが存在する点だ。そのため、正確な確定診断を下す手段として経口食物負荷試験が実施される。実際に微量のアレルゲンを段階的に口から摂取し、症状の発現状況や安全に食べられる限界量を精密に見極める検査だ。厚生労働省が推進するアレルギー疾患対策の指針でも、万全の緊急救急体制が整った環境下での負荷試験の適切な実施が推奨されている。