豚の体脂肪率は人間以下?15%の真相と知られざる体組成のリアル

豚の体脂肪率は人間以下?15%の真相と知られざる体組成のリアル

豚の体脂肪率は人間以下?15%の真相と知られざる体組成のリアルとは一体何なのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

豚の体組成を語る上で欠かせないのが、家畜化の祖先であるイノシシの体脂肪率との対比です。野生のイノシシは、冬場の厳しい寒さや飢餓に備えて秋に皮下脂肪を蓄えますが、それでも体脂肪率は8〜13%前後にとどまります。春から夏にかけての活動期には体脂肪率が5%前後にまで落ち込む個体も確認されています。

約9000年前に人間がイノシシを家畜化して以来、人類は「より多くの肉を、より早く、より柔らかく」得るために淘汰選抜を繰り返してきました。野生のイノシシは外敵から逃げ、餌を求めて山野を駆け巡るため、脂肪を極限まで削ぎ落としたアスリートのような体つきを保ち続けています。対して食用豚は、運動制限のある清潔な豚舎でバランスの取れた濃厚飼料を与えられ、脂肪を程よく乗せる方向へ改良されてきました。

それでもなお、豚の体脂肪率が15%前後に留まるという事実は、野生イノシシ譲りの強靭な筋骨格系がいかに強固に遺伝しているかを物語っています。人間が何千年かけて「太らせよう」と改良を試みてすら、豚は本質的に筋肉の鎧を脱ぎ捨てていないのです。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。