池袋駅西口ショップは、単なるファストフード店にとどまらない特別な文化的役割を担っていました。西口ロータリーを抜けてすぐの好立地に位置し、黄色とオレンジのアイコンは池袋駅西口待ち合わせスポットとして「西口のミスド前」という愛称で定着。携帯電話が普及する以前から、待ち合わせの目印として街の風景に溶け込んでいました。
店内は複数フロアで構成され、1階でドーナツを選んでトレイに載せ、階段を上がって客席へ向かう動線が特徴的でした。東京芸術劇場へ向かう観劇前の人々、立教大学をはじめとする近隣の学生、さらには夜勤明けの社会人まで、24時間営業を行っていた時代も含めて多様な人間模様を受け止めてきたのです。
オールドファッションやポン・デ・リングを頬張りながら友人と談笑した思い出を持つ人は多く、同店の撤退は西口のサブカルチャーや青春の1ページが失われた象徴的な出来事として受け止められました。