アニメ『フルーツバスケット』新旧の違いと声優交代の真相!見る順番と結末

アニメ『フルーツバスケット』新旧の違いと声優交代の真相!見る順番と結末

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本作のクライマックスにおいて最も重要な問いは、「なぜ数百年にわたり一族を縛り続けた十二支の呪いが解けたのか」という点です。物語の根底にあるのは、古代における「神と十二支の最初の宴」の記憶でした。永遠に続くはずだった宴は、長い年月の経過とともに形骸化し、いつしか「愛の約束」から「逃れられない支配と恐怖の鎖」へと変質してしまったのです。

呪いが解けた決定的な理由は、「時代が移り変わり、絆そのものの寿命が尽きかけていたこと」に加え、「本田透という外部の存在が、互いを縛り合う偽りの絆ではなく、ありのままの個人を無条件で愛したこと」にあります。呪縛の象徴であった「猫憑き」の醜悪な異形を目の当たりにしてもなお、透は恐怖から逃げ出さず「一緒に生きたい」と夾の手を握りしめました。この無私の愛が、草摩家の人々が抱えていた「呪いがなければ誰にも受け入れられない」という根源的恐怖を打ち砕いたのです。

さらに、神の座に君臨していた慊人自身が、透との激しい衝突と和解を通じて「永遠の絆への執着」を手放し、一人の不完全な女性として生き直す決断を下したことで、最後の糸が完全に解き放たれました。

【草摩由希と草摩夾が選んだそれぞれの結末】

物語の結末において、由希と夾の対比は見事な着地を見せます。長年、透を巡る恋のライバルとして描かれてきた二人ですが、由希が透に向けていた感情の正体は異性愛ではなく「母性の希求」でした。実母から道具として扱われ、慊人に精神を破壊された由希にとって、透は自分を全肯定してくれた「失われた母親」の象徴だったのです。その事実に気づき、透への精神的依存から脱却した由希は、自分と同じように不器用で生きづらさを抱える倉伎真知(くらぎ まち)と対等な恋愛関係を築き、自らの意志で親元を離れ地方の大学へ進学します。

一方、孤立と自己否定の淵にいた夾は、透の母・今日子の死の現場に居合わせながら助けられなかったという過去の罪悪感を乗り越え、透と生涯を共に歩むことを誓います。二人は草摩の敷地を出て、夾が師匠である藉真(かずま)の道場を継ぐための修行に励むべく、新たな街へと旅立っていきました。最終話で描かれた、年老いた二人が仲睦まじく寄り添い散歩をする後日談のカットは、彼らが手に入れた静かで揺るぎない幸福の証です。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。