インカムゲインを狙う投資家を強烈に引きつけているのが、銀行業セクター屈指の配当利回りです。株主還元への姿勢を前面に打ち出し、安定した配当方針を掲げる姿勢は、利回りに飢えたマーケットにおいて強力な買い材料として機能してきました。
だが、手放しで熱狂する前に直視すべき事実があります。親会社が保有する株式の段階的な売却方針です。復興財源の確保や完全民営化プロセスの進展を見据え、財務省の意向を汲んだ大量の株式放出が過去にも需給悪化を招いてきました。追加売却が現実味を帯びる局面では、一時的に上値を抑え込む売り圧力が市場を支配します。高配当という果実を手に取るためには、この需給イベントによる短期的な株価の揺らぎを織り込む覚悟が欠かせません。