平田和道が警察学校から去ることになった決定打は、教室内で企てた「硫化水素ガスを用いた同期の道連れ心中未遂事件」です。このあまりにも短絡的で凶悪な暴挙に至った背景には、幾重にも重なった精神的圧迫が存在していました。
自分に親身に接し、実技の指導やサポートをしてくれていた心優しい同期・宮坂定に対し、平田は感謝ではなく「哀れみと施しへの激しい屈辱感」を募らせていきます。「自分を見下しているに違いない」という認知の歪みが増大した平田は、理科室から盗み出した薬品を調合し、宮坂を巻き込んで自らも命を絶とうと画策しました。
しかし、風間教官は平田の不穏な挙動、持ち出された薬品の微細な痕跡、そして彼が抱える精神的な限界を完全に見抜いていました。まさに薬品を混ぜ合わせようとしたその瞬間、風間が静かに立ちはだかります。冷徹に犯行の全貌を突きつけられた平田は取り乱し、風間に対して包丁を振り上げる凶行にまで出ますが、風間に瞬時に制圧されます。
風間から「警察学校は警察官になるための場所ではない。警察官にふさわしくない者をふるい落とす場所だ」と冷酷に言い渡され、退校届を叩きつけられた平田。床に突っ伏して泣き叫ぶその姿は、第198期における最初の脱落者として、視聴者に強烈なトラウマと警察学校の厳しさを刻みつけました。